Canvaとパワポを徹底比較~あなたの用途に向いているのは?
【アイキャッチ】
社会人になると、プレゼン資料や社内報、企画書など「見せる・伝える」場面が一気に増えますよね。
そんなときCanvaとパワーポイント、どちらがあなたの制作におすすめか迷うことはありませんか。

ぼくはPowerPointしか使ったことないな~

最近はCMでCanvaってよく聞くけど、仕事でも使えるのかな?
- オンライン/オフラインでの使い勝手はどうか
- コスパ良く使えるのはどのツールか
- 機能や互換性はどうか
- どんな時に使用するのがおすすめか
本記事では、目的に応じて使い分けができるよう、実務目線で比較をしていきます。
↓今日の目次はこちら↓
Canvaとパワーポイント、どっちがいい?
Canvaとパワーポイントはどちらもプレゼンやデザイン制作に使えるツールです。
インターフェースや機能、料金、オンライン性などで特徴が異なります。

両方とも使用している立場から解説していきますね
まずは知らない人のために基本的な情報を見ていきましょう。
Canvaの基本情報と特徴
Canvaはインターネットのブラウザ上で手軽にオシャレなデザインを作れるクラウドツールです。
SNS用の投稿や社内報、チラシ、履歴書などとてもたくさんのテンプレートがあり、初心者でも直感的にオシャレな制作物を作ることができます。
ドラッグ&ドロップで直感的に操作でき、スマホやPCなどで使うことが可能です。
特徴は、こんな感じですね。
- ライトユーザーなら無料でも十分使える
- 共有リンクでチームにすぐ展開できる
- 素材が充実しているため、他のところから探す手間が減る

手軽にサクッとオシャレなものを作るのにぴったりのツールなんだね!
PowerPointの基本情報と特徴
パワーポイントは長年ビジネスで使われているので、社会人なら一度は触ったことがあるプレゼンの定番ツールです。
Microsoft officeの定番ツールの一つで、プレゼンをメインに、アニメーションや表・グラフとの連携などがオフラインででき、ビジネスに必要な機能が揃っています。
プレゼン用に特化しているツールとして、発表者用のビューやポインタ機能なども充実しています。

メインはプレゼンと思われがちだけど、ぼくは年賀状作成やチラシの作成などにも使用しているよ。
パワポの特徴は、以下です。
- 多くの人が使い慣れているためハードルが低い
- ExcelやWordとの連携がスムーズ
- ファイルの互換性があり、企業で多くの場合標準で使用されている
みなさんも多くの場合は一度は使ったことがあるツールなので、応用がしやすく、最もオーソドックスだと言えますね。
実務シーンでの使い分けポイント
基本がわかったところで、パワポとCanva、それぞれどんなシーンで使えばよいのでしょうか?

ぼくは、シーンによって2つのツールを使い分けているよ。
作りたいものやその人の技術レベルも関係してきますので、実際に使っている観点で評価してみました。
シーン | Canvaが得意 | PowerPointが得意 |
---|---|---|
社内報・チラシ | ◎(テンプレートから簡単に選んで作成可能) | ○(必要な情報は全部載せられるが、センスが問われる) |
プレゼン資料 | ○(オシャレなテンプレートが豊富だが、作りこみは難しい) | ◎(センスが問われるが、他ツールとの連携で根拠あるプレゼン作成が可能) |
SNS投稿用画像 | ◎(テンプレートが豊富) | △(工夫をすれば作成可能) |
アニメーション | △(使い方に慣れが必要だが、文字の動きなどを付けることができる) | ○(スライドショーの感覚で作ることができ、図形やスライド自体の切り替えなど、詳細に設定できる) |
動画 | ◎(簡単なカット編集やつなぎ合わせができる) | ○(スライドショーがそのまま動画にできる) |
代表的なシーンで比較してみましたが、Canva(キャンバ)とPowerPoint(パワポ)どちらも得意な領域が違います。
Canvaが向いているシーン
Canvaはたくさんのテンプレートと素材、フォントを備えているので、一からつくるデザインが決まっていない場合に強みがあります。
ただし、無料のテンプレートには限りがあるので、誰かのデザインに似る可能性もあることには注意が必要です。
誰でも簡単に無料から使用することができ、以下のようなシーンに向いています。
私が過去にCanvaで作ったことがあるものは、
ブログのアイキャッチ画像、SNS投稿用画像、画像が流れるショート動画、HP、オリジナル卓上カレンダー、ポートフォリオです。
【実際に作ったものの画像】
また、プレゼン用のデザインのアイデアをもらったこともありますね。
Canvaを使うと、簡単に「魅せる」ことができ、労力をあまりかけずにいい感じの印象を与えることができます。
PowerPointが向いているシーン
パワーポイント(PowerPoint)はオフラインでもオンラインでも使用できるプレゼンメインのツールです。
他のMicrosoft Office製品と使い勝手が似ていることや、高度なアニメーションや細かい微調整ができるため、ビジネスのシーンで重宝されています。
ただし、デザインが苦手な場合、見やすい資料にするには工夫が必要です。
といったシーンで活躍するでしょう。
私の作品例としては、LINEスタンプやブログのアイキャッチ画像、SNS投稿用画像、商品説明動画、プレゼン用資料、パンフレット、年賀状が挙げられます。
使い慣れているのと、いろんなファイル形式で保存できる互換性が高いため、重宝しています。
イラレのように、ベクター形式で図形を編集できる点も魅力ですね。

一般的には、PowerPointは「伝える」資料に強く、説得力や信頼感が求められる場面に向いていると言えます。
機能面での徹底比較
CanvaもPowerPointもだんだん進化しており、とてもたくさんの機能を持っています。
1つ1つの機能の説明はここではしきれないので、おおまかな機能ごとの違いを見ていきましょう。
プレゼンツールとしての機能比較
まずはPowerPoint(パワポ)で代表的なプレゼンの場合です。
資料の作りこみ・発表のしやすさ・他のツールとの連携などの観点が重要になってきます。
これらを比較してみると、以下の表のようになります。
項目 | Canva | PowerPoint |
---|---|---|
ポインタ | マウスのカーソルを動かすと出現する | レーザーポインタを呼び出すことができる |
発表中のペン機能 | 色や太さ、マーカー等が選べる | ペンを使って書くことができる |
タイマー機能 | 時間を測ることができる | 時間を測ったり、タイミングを記録したりできる |
発表者ツール | 別画面で発表用のメモを見ることができる | 別画面で発表用メモを見ることができる |
リモート操作 | スマホをリモコンとして使うことができる | 標準の機能にはなし、サードパーティーの機能で対応アリ |
ライブ機能 | プレゼン中のリアクションや、匿名でのコメント、質問を送信できる | TeamsやZoomなどと連携することで、コメントや質問が可能だが、単体では不可 |
図や表の作成 | 簡易的なグラフは作成可能 | Excel等他のソフトウェアと連携して複雑なグラフも作成可能であり、リンクして更新もできる |
資料の作りこみ | テンプレを使用するので、細かい作りこみは難しい | 1から作るので、細かい作りこみが可能で、微調整もしやすい |
スライドショー | ブラウザを使うので、オンラインが前提 | 有料版の場合はオフラインでも可能 |
もともとプレゼンツールとして作られているPowerPointが優勢かと思いましたが、必要な機能に関してはどちらも十分備わっているようです。
使い慣れている分と他のツールと連携できる点ではPowerPointが優勢ですね。

Canvaもどんどん進化しているから、基本的なことは問題なくできそうだね!
デザイン編集としての機能比較
次にデザイン面で比較してみましょう。
手軽にデザインを“いい感じ”にするか、細かい所の調整ができるかどうかが鍵ですね。
細かい機能自体は似通っていますが、Canvaの方が手軽に“見栄えの良い”物を作れる傾向があり、Powerpointの方が作りこみや微調整がしやすいと認識しています。
項目 | Canva | PowerPoint |
---|---|---|
デザインのはめ込み | プリセットの中であれば、ドラッグ&ドロップで簡単にはめ込みできる | スライドマスターで固定すれば切り抜き可能、図形への塗りつぶしではめ込みはできるが、知らない人も多い |
素材の種類 | アイコン/イラスト/写真/動画など種類が豊富 ※無料で使えるものは制限あり | svg形式のアイコン/簡単なイラスト/スマートアート(ビジネス使いであれば嬉しい情報の構造化を助ける図形)/3Dグラフィックのプリセット |
テンプレート | 無料で使えるものは限られているため、他の人と似たデザインになるが、手軽 | デザインアイデアはあるが、テンプレはシンプルなものがほとんど。自分で作るなら問題ない |
文字装飾 | 縁取りや影などいろんなパターンが使えて便利 | 光彩と文字の枠線の太さを調節できるはあるが、縁取りとしての使い勝手はいまいち |
画像の背景透過 | 有料プランでは、簡単に1クリックで背景が消せる。また、Magic Eraserという不要物だけを消す機能もある | 消したい部分をペンでなぞって消すことができる |
機能更新(アップデート)や互換性
機能自体の比較以外にも、使っている上で気になる互換性や、機能の更新具合などを比較してみます。
PowerPointの場合、買い切り版とサブスク版で異なる場合があります。
項目 | Canva | PowerPoint |
---|---|---|
互換性 | 制作するものにもよりますが、PDFやPNG,MP4、パワポなどで出力可能 | Office環境での互換性が高い、PDF,画像(jpegやpng)、動画(mp4)などで出力可能 |
使える環境 | ブラウザ中心でPC/スマホのアプリもある | デスクトップアプリがメインでブラウザでも機能制限はあるが使える。スマホアプリもあるが、使い勝手はあまりよくないので、見る専門。 |
アップデート頻度 | テンプレや素材などはユーザーが作るので、随時追加される、 新機能などは定期的に数ヶ月おき程度にでる | Microsoft365アプリは毎月アップデートがあり、定期的に改善や新機能がでる |
バージョン履歴 | 作ったデザインの以前のバージョンが最大50件まで復元できる(過去1年間のデザインバージョンに適用)※有料プランのみ | Onedrive活用で最大500のバージョンに復元可能。また、Sharepointの場合は管理者が設定も可能。ローカルの場合はWindowsの以前のバージョン機能に依存 |
共同作業や共有の機能比較
最後に、複数人で使用する場合の機能比較です。

仕事や趣味の仲間に共有する時に、気になるポイントだね!
項目 | Canva | PowerPoint |
---|---|---|
作ったものを共有する方法 | URL共有(クラウド) | ファイル添付またはOneDrive等のクラウド上に保存してURLを共有 |
共同作業(同時に編集) | オンラインで同時にできる | 共有のファイルサーバーやOnedriveなどに保存してあるファイルを一緒に編集可能※自動保存可能にすれば同時編集も可能 |
ネットワーク環境 | オンライン版:全機能が利用できる オフライン版:編集は可能だが、保存や素材の読み込みができない | オンライン版:機能が制限されているが基本的な編集には十分 オフライン版:全ての機能が使用可能 |
コメント機能 | デザイン上に直接コメント、返信や削除が可能 | ファイル毎に直接コメント、返信が可能 |
権限管理 | 共有する際に、“編集可能”、“コメント可能”、“表示可能”から選ぶことができる | Onedriveに保存してあるファイルを共有する場合は、“編集可能”“表示可能”から選ぶことができる ※ファイルで送信する場合は設定できない |
共有方法 | リンクで共有する | オンラインの場合:リンクで共有/ユーザー(メールアドレス)を指定して共有する オフラインの場合:メール添付やUSBなどでデータを移す |
Canvaは基本オンラインなので、共有の場合はシンプルですね。
PowerPointの方が選択肢が多い分、設定が複雑になってきますが、応用は効きます。
料金プランとコスパ
CanvaもPowerPointも無料版と有料版があります。
どの程度使用するかによって自分にあったプランを選びましょう。

まずは無料版で試してみるのもいいよね!
無料と有料それぞれを比較すると、以下の表のようになります。
項目 | Canva | PowerPoint |
---|---|---|
無料プラン | ・テンプレの数100万以上 ・素材の数300万以上 ・クラウドストレージ5GB ・基本機能は使用できる ・デスクトップアプリもダウンロードすれば使用可能 | ・オンライン上でしか使えない ・ 基本的な機能は使用できるが、素材に制限がある ・ 限定されたショートカットキーしか使えない ・クラウドストレージ5GB |
有料プラン | ・テンプレの数無制限 ・素材の数1億点以上 ・クラウドステージ1TB 【有料でしか使えない機能】(背景透過・ブランドキット・SVG形式の保存・サイズ変更) | ・テンプレ・素材の数無制限 ・クラウドストレージ1TB ・全機能が使える 【有料でしか使えない機能】(背景透過、ワードアート、グラフの挿入、マクロの記録、パスワード保護、スライドマスター、画面録画) ※サブスクの場合は、WordやExcelなどの他のソフトもプランに含まれる(Powerpointのみの買い切り版の場合は含まれない。) |
パワポ(Powerpoint)もキャンバcanvaも、どちらも無料で使用できるものは機能が限定されていますが、ある程度どんなものか体験をすることができます。
閲覧程度や簡単な文字編集のみであれば無料版でも問題ないでしょう。
- 学生や趣味で使いたい(テンプレや素材も必要最低限でOK
→Canvaの無料版 - ビジネス用途で他のOffice製品を使って効率化したい→Microsoft365を契約してPowerPoint有料版を利用
- プレゼンのアニメーションや細かい編集をしたい
→PowerPoint有料版を利用 - SNS運用やデザイン業務をコスパ良くこなしたい
→素材や手軽さ重視のCanva有料版
私の場合は、Powerpointで大体のことができてしまうので、Powerpointを有料で契約し、Canvaは必要な時以外は無料プランで十分だと考えています。
自分の使い方に応じて検討してみてくださいね!
使いやすさの比較(操作性・学習コスト・作業効率)
最後にみなさんも気になっていると思いますが、使いやすさの比較です。
いくらいい機能があっても操作がとっつきにくかったりすると慣れるまで大変ですよね。
こちらもその人のニーズによって異なる部分があります。

使いやすさはその人のニーズによって変わるね。
項目 | Canva | PowerPoint |
---|---|---|
初心者向け | ◎ドラッグ&ドロップ中心で直感的に作業ができる | △リボン操作に慣れが必要だが、多くの場合学校や会社などで使ったことがある人が多い |
上級者向け | ○有料版なら高度な編集もある程度可能 | ◎細かい設定やカスタマイズが豊富で、いろんな作業に応用できる |
学習コスト | 低め | やや高め |
作業効率については、短時間で仕上げたいか、細部まで調整したいかで向き不向きが分かれます。
また、どんなコンテンツをつくるかでも差が出てくる部分なので一概には言えませんね。
まとめ
さて、CanvaとPowerPointは、どちらも優秀なツールです。
ここまで比較してきましたが、それぞれ得意分野が違うので両方のツールをうまく使い分けるのがベストです。
まとめると、
タイプ | おすすめツール |
---|---|
デザイン初心者でSNS投稿が中心 | Canva(無料版でも十分) |
プレゼン資料を頻繁に作成し、他のOfficeツールも使いたい人 | Powerpoint(Microsoft365) |
資料の確認やちょっとした編集だけをしたい人 | Powerpoint Online(無料版) |
チームで共同編集したり、いい感じのテンプレをたくさん提案してほしい人 | Canva Pro(有料版) |
細かい演出や汎用性の高いツールが良いという人 | Powerpoint(Microsoft365) |
若手社会人こそ、両方のツールを使い分けて「魅せる力」と「伝える力」を磨いていきましょう。

まずは無料版で触ってみて、自分の業務に合う使い方を見つけてみてね!